エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 その噴水を眺める形でソファやベンチが並べられており、お客様はよく待ち合わせに使ったり、憩いの場所としてくつろいだりしていた。

 昼夜問わず人が多いこの場所で時間を潰せばいいだろうと思ったのに、適当なベンチを見つけて座ろうとして動きを止める。

 ほんの数分前に下りてきた階段から、北斗が現れた。

 どうやら従業員口から逃げる私に気づいて追いかけてきたらしい。

 どうして? 今さらなんのために……?

 そこまで考えてから、自分の頭がまったく回っていなかったことに気がついた。

時間を潰して従業員出口から帰らなくても、お客様に交ざってメインエントランスから帰ればよかったのだ。

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