エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
ちら、と北斗が背後を振り返ってパネルの上を見上げる。
そこには丸い形のカメラがついていた。
「同僚と気まずくなったら申し訳ない」
再び私に視線を戻し、北斗は肩をすくめて言う。
申し訳ないなんてつゆほども思っていない顔だった。
「どういうつもりなの……?」
再び質問し、震えそうになる唇をぐっと噛む。
北斗は私を見て口角を引き上げると、再び手を伸ばしてきた。
反射的に目を閉じるも、彼の指は私の頬を伝った涙を拭うだけに終わる。
懐かしいぬくもりは優しくて、今も自分が彼の愛おしい相手なんじゃないかと勘違いしそうになった。