エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「仕事柄、家族同伴でのパーティーに誘われることが多いんだが、知っての通り、俺には呼べるような家族がいなくてな。結婚してようやく一人前という意識が根付いた相手も少なくはないし、手ごろなパートナーが必要だった」

「それなら……」

 恋人はいなかったのかと聞こうとして、舌が喉の奥に張りつく。

 私と別れてからそんな相手がいたと知るのは嫌だった。

 かといって、誰もいなかったと聞けばきっと私の心は弾んでしまう。

「可能な限り、出会った人間には気に入られておきたい。俺の今後のキャリアにも関わってくる」

「……あなたの将来のために、私を利用したいってこと」

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