エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 これ以上、北斗のぬくもりで心を搔き乱されたくなくて話を変える。

「買い物をしよう。ようやくゆっくりできるからな」

 この一か月、仕事が忙しいのか土日でも出かけることが多かった北斗と、シフト制で一般的な休日も仕事が入る私は、なかなか休みを合わせられなかった。

 一度だけ彼の両親に挨拶へ伺ったけれど、ふたりで休日を過ごしたといえばそのくらいだ。

 ちなみにふたりは以前婚約を破棄した私が現れても、特に気にしていないようだった。

 質問責めを覚悟していただけに拍子抜けしたものの、ほっとしたのも確かだ。

 責められなかったせいで余計に過去の罪悪感が増したのは、北斗にも言っていない。

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