エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 答えを準備していたように返され、口をつぐんだ。

 だったら、どこの店に入らなくてもいい。

 このままずっと、彼と手を繋いでいたかった。

「好きなブランドは? 系統でもいい」

 私の手を引いて歩き出した北斗が言う。

「特には……。外交官のパーティーに参加する女性は、どんな格好をしているの?」

「私的なホームパーティーくらいなら、オフィスカジュアル程度のラフさでいいが、そうでない時はドレスが一般的だな」

「ドレスなんて友達の結婚式くらいでしか……」

「これからは嫌になるくらい着せてやる。俺の目を存分に楽しませてくれ」

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