危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
繰り返し見る悪夢 蓮視点
すみれが家を出た夜。仕事を終え、ソファで酒を飲んでいるうちに蓮は繰り返しやってくる悪夢の中に落ちていった。
夢の中で少年の蓮は軽い足取りで家路を急いでいた。
夏休み明けの自由研究が、市のコンテストで賞をとったのだ。そのことを報告したくて、賞状を誇らしげに持って、小走りに母親の元へ急いだ。
至極普通の少年時代を過ごし、当たり前の日々を当たり前だと思うほどには、恵まれていた。
だが、普通の状態が幸せだったのだとわかるのは、大抵大きな不幸があった時だ。
その日、いつも夕方には帰るはずの母親がなかなか帰ってこなかった。昼間は弁護士である父親の法律事務所の手伝いをしている母親は、仕事が立て込むと遅くなることは時々あった。
きっともうすぐ帰ってくる──そう思った。
だが夜になっても帰ることはなく、電話も出ない。仕方なく蓮は叔母に連絡した。車で駆けつけてくれた叔母と従姉の麻美と一緒に事務所を見に行くことにした。
すっかり暗くなった海沿いの道を進んでいく。夜の海は暗くて何も見えなくて、子供心に恐怖を感じた。
すみれが家を出た夜。仕事を終え、ソファで酒を飲んでいるうちに蓮は繰り返しやってくる悪夢の中に落ちていった。
夢の中で少年の蓮は軽い足取りで家路を急いでいた。
夏休み明けの自由研究が、市のコンテストで賞をとったのだ。そのことを報告したくて、賞状を誇らしげに持って、小走りに母親の元へ急いだ。
至極普通の少年時代を過ごし、当たり前の日々を当たり前だと思うほどには、恵まれていた。
だが、普通の状態が幸せだったのだとわかるのは、大抵大きな不幸があった時だ。
その日、いつも夕方には帰るはずの母親がなかなか帰ってこなかった。昼間は弁護士である父親の法律事務所の手伝いをしている母親は、仕事が立て込むと遅くなることは時々あった。
きっともうすぐ帰ってくる──そう思った。
だが夜になっても帰ることはなく、電話も出ない。仕方なく蓮は叔母に連絡した。車で駆けつけてくれた叔母と従姉の麻美と一緒に事務所を見に行くことにした。
すっかり暗くなった海沿いの道を進んでいく。夜の海は暗くて何も見えなくて、子供心に恐怖を感じた。