危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
毎夜うなされ、泣き叫ぶ蓮に養父母となった叔母夫婦はカウンセリングを受けさせ、なんとか立ち直らせようとしたが、両親の惨殺死体を見た衝撃を小学生の子どもがやすやすと乗り越えられるはずがない。
犯人は事件後ほどなくして指名手配されたが、捕まる前に自殺してしまったという。
犯行理由はおそらく金目当ての強盗だろうという話だった。周囲の大人は事件の情報を蓮に与えようとしなかったから、情報は断片的だった。
これで怒りや憎しみの行き場もなくなった。
「もう怖いことは起きないから」
両親を突然亡くした甥っ子に、叔父夫婦は優しかった。義姉の麻美は特に献身的に蓮の世話をしようとした。