危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
「本当は、達也さんの子かもわからない。私は負け続けた人生で逆転がしたかった」
「人生はただでさえ面倒でややこしい。勝ち負けなんて持ち込んでもしょうがないだろう」
黙っていた蓮が静かに、だがしっかりとした声で言った。
マナは先ほどまで落ち着いていたのが嘘のように、感情的になっているのが見て取れた。
「あなたが羨ましかった。私が一生手にいれられないものを最初からもってる」
そう言って、先ほどすみれが渡した熱いお茶の入ったペットボトルを振りかざした。
避ける暇もなく、立ちすくんでいると間に入った蓮がびしょ濡れになった。肩に思い切りペットボトルが当たる。
「なにかありましたか」
看護婦が異変に気付いてやってくる。
蓮が無言ですみれの肩を抱き、その場を去ろうとする。
「もう二度と関わらないから。さようなら」
看護婦に連れられ、病室へ戻る前に、マナが呟いた。