危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
 熱いものが粘膜をひろげて入ってくる。
自分の体内に他人の一部を受け入れる。ずいぶん不可思議な行為だとぼんやり思う。
野蛮なような神聖なような。

「すみれ」

 初めて名前を呼ばれ、そのことだけで反射的に涙が一筋流れた。こんな些細なことでも胸が高鳴るのが自分でも不思議だった。
 濡れたこめかみに片桐がそっと唇で触れた。その優しい仕草はすみれを酔わせてくれる。

 蓮を受け入れて最奥を突かれ続けると、先ほどとはまた別の快楽が押し寄せてくる。体を繋げることの重さを全身で感じていた。その重い感覚が少しだけ怖くなる。知ってしまったらもう元の体には戻れない気がした。

「片桐さ……」
「蓮」
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