危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる

 一瞬意味がわからなかったが、名前で呼べという意味なのだと気づく。
 スーツを着ている時より、脱ぐとがっしりとした体つきなのがよくわかる。その背にしがみつき、蓮、と小さく名を呼んだ。
 混乱の中、すみれは片桐への愛情を確かに感じていた。

「は……ッ」
「辛い?」
「だいじょうぶ……」
「ゆっくりするから」

 再び達してしまったすみれを片桐は薄く笑い、さらに攻め立てた。もう限界だと思ったのにもっと深い快楽が襲ってくる。
 どこかへ堕ちてしまうような感覚に襲われ、片桐の背に爪を立てた。
 片桐の吐く吐息が荒く熱を帯びてきて、終わりが近いことを知る。

「ごめん」

 すみれがゆるやかに意識を手放した瞬間、片桐が小さく呟いた。それが一体どういう意味なのか、考える間はなかった。

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