危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
思いがけない誘いに嬉しくなってすぐに返信した。なんとなく蓮の部屋には誘ってもられない気がしていた。
もう夜も遅かったが、電車で最寄り駅まで行くと改札前に蓮が待っていた。そういえば待ち合わせするのは初めてだ。なんだか新鮮でうれしくてふわふわした気持ちになる。
「前に貸してくれた本の続きが出て嬉しくなっちゃったの」
本当は別に急ぎの用ではないから、ただどうしても会いたくなっただけだった。
「俺も会いたかったから」
そう言われて嬉しくなる。心のどこかで自分の想いは一方通行なのではないかと思う時がある。
手を繋いで川沿いの遊歩道を歩いていく。小さな橋を渡り、細い道をしばらく歩くと蓮の住むマンションに着いた。単身者用のすっきりとしたマンションだ。
扉を開けるとよく整理整頓された室内が目に入る。物は最低限しかなくて、すっきりした暮らしをしているようだった。
殺風景なほどにすっきりした部屋だ。余分なものはおかないのも蓮らしい。
なんとなく来てほしくないのだろうとは察していた。蓮には秘密が多すぎる。ほかにも女性がいるのかなと思ったりしたこともあるが、蓮の不器用な性格はわかっていたから、それはないだろうと思った。