危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
部屋の端には大きな本棚がある。
「難しい本ばっかり。法学部だったの?」
「ああ」
「これ、あの本の続き」
「すみれは読まないのか」
「蓮のあとに読む」
本棚にはまっすぐに色々な法律関係の本がしまわれている。一部はかなり使い込まれた形跡があって、本気で勉強していた人のものだとわかる。
父の秘書をしていたくらいだから、政治家志望なのかもしれないと思ったこともあるが、蓮の性格を知るにつれ、それはないと思った。
表立って自己主張をするタイプではないけれど自分がないわけではない。むしろ同年代の男性の中ではかなりしっかりしているほうだ。けれどもそれを表には出さない。そんな蓮は政治家を目指すタイプでは、きっとない。