危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる




「なにがあった」
 
 浴室から戻り、寝室でまどろんだあと、すみれに尋ねる。

「仕事で大きな失敗しちゃって、ごめんなさい」

 嘘だ。反射的にそう思った。

「本当のことを言ってくれ。俺の……」

 正体を知ったんだろう? その破滅的な言葉は声には出さなかった。すみれが嫌だといってももう手放す気はない。
 すみれは目も合わせず言葉を詰まらせたままの蓮の胸に顔を埋めている。

「麻美さん──お義姉さんが会いに来たの」
「麻美が?」
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