危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
急いで書斎へ向かうと、そこに父はいた。
「お久しぶりです」
「すみれか」
さすがに憔悴した顔をしている。
「記事、読みました」
「あぁ、してやられた。重要書類を持ち出された。片桐め。いや……それも偽名だった。まんまと騙されたよ。私文書偽造に、住居侵入、いくつかの罪で奴を刑事告訴するつもりだ」
「やめて!」
今までのどんな出来事よりも、背筋がぞっとした。
「お前にまで手を出していたのは気づいていたが、正直舐めていたよ。せいぜいお前を使って自分が成り上がるための道具にでもしたいのだと放っておいた」
「蓮はそんな人じゃありません!」
「ではどんな人間だと言うんだ! 名前を偽り、この家に入り込み、書類を盗み出し週刊誌に売りさばいた」
「蓮はそんなことしていない」