危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
「それ、すみれがこっちに来てからずっと取りかかってたんだ。なにかに取りつかれたみたいに」
「すみれが……」
「あの娘はあたしの心配をしてるけど、もしもの時はうちでゆっくり看取ってやろうかと思ってね。叶うならあたしの残りの命をくれてやっても構わないのに、うまくいかないもんだ」
「これ……開けても?」
「もちろん」
震える手で、封筒を開ける。
中からてのひらより少し大きいサイズの絵本が出てくる。
それは、いつかスケッチブックで見たあの物語の続きだった。すみれの心の中にだけある美しい世界。赤、青、緑、黄色……名前のついている色だけでは表現しきれない繊細で複雑な世界──。一瞬で引き込まれていく。
最期のページに、メッセージカードが挟んである。