危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる

 達也が皮肉気に笑う。ちょうど通りの向こう側から一人の男が歩いてくるのが見えた。
 片桐だった。

「はぁ、気配もなくいきなり来られると興ざめだな」

 誰にでも物腰の柔らかい達也も片桐にだけは、辛辣だった。

「申し訳ございません。宝来先生に迎えに行くよう申し付かりました」
「まぁ仕方ない。彼女を頼むよ」

 達也に促され、片桐の車に乗る。

「じゃぁ、また。すみれ。次は朝までな」
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