危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
ちょうど病室に看護婦が入ってくる。
「あの私覚えていなくて、誰が連れてきてくれたんですか」
「倒れたところを彼氏さんが、救急車を呼んだみたいよ」
──達也が運んでくれた? でもどうして私が倒れた場所にいたんだろう。
「親御さんには連絡したのだけれど、大切な仕事があるらしくて」
看護婦が言う。
「でも彼がいるから大丈夫かしら。すごくてきぱきしてしっかりした人ねぇ」
「あ……」
扉のほうを見ると片桐が立っている。ということは、すみれを助けたのは、達也ではなく片桐なのだろうか。
「では、あとで診察があるからそれまで休んでくださいね」
看護婦が去ると、片桐がベッドの横に来た。
「お体の調子は?」
「もう大丈夫。あなたが付き添ってくれたの?」