危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
優しく微笑み、ベッドにいるすみれの手を握る。
「少し疲れが溜まったみたいで」
「ああ。仕事も頑張ってたし、疲れたんだろう」
胸に鉛が溜まったように重くなる。医師との話を言わねばならない。達也にだって子を望む権利はあるし、この結婚はもう駄目かもしれないと思う。
「言いにくいんだけど、実は出産はリスクが高いって言われちゃった」
敢えてさらっと話した。隠していい話ではないからこそ。
「結婚、考え直してみて」
達也は一瞬黙ったが、すぐに否定した。
「そうか。俺は気にしないよ。そういうこともあるだろうってお義父さんとも話したことがあるから」
「えっ」
「すみれの体が弱いのはわかってた。お義父さんとそういうリスクがあっても結婚するって約束だったんだ」