危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
ちょっと気まずそうに言われ、こちらのほうが恥ずかしくなる。
「ストレス解消の息抜きで、大学の中では全然落ちこぼれだったんだけど、暇だとつい描いちゃうの」
「あの絵にはどんな意味があるんですか」
無口な片桐がすみれに質問してくるのは珍しい。
「あれは、私の中にちょっとした物語があって、その一部なの。あの子は森の中で石を探しているの」
「石」
「そう。石。それがあれば、願いが叶うって言い伝えを信じて、森の中を彷徨うの」
物語のあらすじはこうだ。
村のはずれで一人で生活する少年が、願いを叶えるという伝説の魔法の石を見つけるため、深い森へと冒険に出る。魔法石には持ち主の願いを叶える力があるという。
少年は冒険の中で少女に出会う。彼女もまた魔法の石を探しており、二人は一緒に旅をする。長い困難の末、ついに輝く魔法の石を見つける。