ひとりじめ
その時後ろから誰かが覆い被さってきて

「いい加減宮下の事は諦めればいいのにな」と言われる。

「俊遅いよ遅刻」

沙耶がそう言って初めて後ろに誰がいるのかわかる。

「重いよ、離して」

そう言うと俊は私の髪の毛をかき乱してから離れる。

「無視されてんのに付き合えるわけないんだから早く諦めたほうがいいんじゃねーの?」

と俊は愚痴をこぼす。

「別に伊織くんとは本気で付き合えると思ってないし毎日顔見れるだけでいいの!俊には関係ないでしょ」

俊はあんなやつの何処がいいんだかと言いながら自分の席に戻っていく。

伊織くんと付き合えない事は私が1番よく知っている。

だから本当に毎日顔を見て私が一方的に話をするだけで満足している。

けれどそれを他人から言われると少し悲しくなる。

その気持ちに蓋をして私も自分の先に座って

授業の準備を始めた。
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