「みんなで幸せになると良いよ。」
『女性医師を希望したはずですが。』

カルテに目をやってペンを走らせていた若い男性医師は


「えっ、そうなんですか?ちょっと確認します。ごめんなさい。」


本当に知らないようだった。

外ではしてやったりって感じで母親は笑っているんだろう。意地になっていたんだと思う。


何事もない顔してやる。


『いえ、やっぱり先生お願いします。』


そういうと男性医師は少し困った顔をして


「わかりました。」と言った。
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