「みんなで幸せになると良いよ。」
一見器用に生きることができた僕が、不器用に彼女を傷つけた。

本当は僕も不器用でやり過ごすことなんて出来てなかったのに。
自分に対する嘘はヒイラギにも痛い思いをさせていた。


「ごめん、ごめんな。」


何度も僕は言って、


『うぅん、ありがとう。』


何度もヒイラギは言った。
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