茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
(また、大きくなってる)

百子は自分のお腹の辺りの彼自身の熱を拾い、下腹部が疼いて蜜がとろりと滲み出るのを感じて、陽翔の背中に両足を絡めた。彼の熱く硬い胸筋と腹筋、そして臨戦態勢の熱杭が肌に密着して擦れるのが心地よく、彼の首に顔を埋めてすりすりと顔を動かす。

(何だこの可愛い生き物は)

陽翔は百子の額に、頬に、唇に触れるだけのキスを落とすと上半身を起こす。百子が足を外すと、急に彼の熱が遠ざかって瞳が翳る。彼女は柔らかいプラスチックを破る音がかすかに耳を引っ掻き、音のする方を向くと避妊具をつけた彼自身を見て目をむいた。

「え、陽翔、そんなにおっきかったっけ……?」

彼のニヤリとした笑みが見えたと思えば、口づけを受けて百子はうっとりと目を細める。先端が蜜口に当たる小さな水音を拾うや否や、彼自身の固い熱が再び蜜壺を押し広げていき、百子は思わず彼の背中に両手を回した。

「ああああっ!! 陽翔! もっと……!」

「ったく、百子はどこまで俺を煽れば気が済むんだ!」

彼女の最奥をやや強く二、三回打ち付けて陽翔は吠えるように口にした。百子は首を横に振ったが、それすら陽翔の劣情を煽ることになるのを知らないのだろうか。

「百子、好きだ! 百子以外何もいらない!」

陽翔は彼女を抱きかかえて自らの膝に座らせ、そのまま腰を動かした。百子の嬌声が耳を甘く蕩かせ、背中に回された彼女の熱が愛おしくてたまらない。彼女が突き立てる爪のもたらす痛みですら例外ではないのだ。陽翔は自身の想いをぶつけるかのように腰を打ち付けるスピードを上げると、百子もそれに無意識に応えて襞を不規則に収縮させて陽翔自身に纏わりつかせ、白いマグマの噴火を今か今かと待ち受けていた。抽挿の度に蜜が白く泡立ち、新しく湧き出た蜜が陽翔の茂みを濡らしていく。

「すき、陽翔……離れちゃ、やだぁ……!」

「百子は一生離さない! 俺だけを見て俺だけを信じてくれ!」

百子が白い奔流に攫われたのと同時に、陽翔の熱杭が僅かに膨張したと思うと白い閃光が彼の目の前を支配して無意識に腰が動く。徐々に視界を取り戻した陽翔は、目を閉じて荒く息を吐いている百子から離れてティッシュで彼女の太ももを伝っていた蜜を拭き取った。百子は感謝の言葉を述べたが、今日の疲れが祟ったようでそこで意識を飛ばしてしまった。
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