茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
「陽翔……すき……んんっ」

陽翔は一度抽挿を止め、彼女の両足を肩から下ろして彼女に覆いかぶさり、その唇を味わった。ゆるゆると腰を動かすと百子の舌が震え、くぐもった声が頭蓋に反響して熱杭がぐっと膨張したのを感じる。百子の襞もそれに応え、とろりとした蜜がさらに熱杭に絡みついて彼は歯を食いしばった。百子に身体を愛撫されるよりも、百子の体の中心に自身を埋めている時よりも、百子が想いを伝えるその言葉だけで陽翔はすぐさま自分だけ上り詰めそうになったからだった。

「俺も好きだ、百子……」

何度も唇を合わせている合間に、陽翔が嬉しそうに微笑むのを百子は見たが、その瞳はいつもよりも影がかかっているように濃く見えた。

(俺だけを見てくれ。俺だけを感じてくれ)

陽翔はそう念じながら彼女の片足を高く上げたかと思うと、さらに深く腰を進めた。彼がほんの少しだけ身体を動かしたため、熱杭がいつもと違う場所を擦り、百子の目の前に白い閃光が舞い降りた。

「ああああ! だめ、イッちゃ……」

襞が奥へ奥へと熱杭を誘い込みながら締め上げ、思わず陽翔はずるりと百子から身体を離す。彼の熱が遠ざかり不安に駆られた百子は反射的に懇願した。

「やだっ! 抜かないで!」

襲い来る閃光を直に浴びるのを避けられた陽翔だったが、縋るような甘えるような百子の瞳と声がきっかけで、頭の中にあった糸がふつりと切れてしまう。

「安心しろ、ちゃんと俺ので塞いでやる」

陽翔は彼女の身体を反転させ、高く上げられた尻を撫でながら、蜜が太ももを伝う様子を唇を歪める。だがそれも一瞬で、濡れそぼったそこに一気に熱杭を突き立てた。

「さっきよりもトロトロ。俺のを強請ってるみたいだ」

「あっ! きも、ち、い! そこ……!」

陽翔は腰を少しだけ回しながらゆっくりと彼女の蜜壺をかき回す。百子の声が先程よりも艶っぽく悩ましさを帯びていたため、どうやらこの動きが気に入ったらしい。背中側のある場所を熱杭が触れると、百子は体を跳ねさせた。、

「ここか」

百子の反応が最も大きいそこを、陽翔は勢い良く突いた。貪欲に熱杭を強請り、うねって締め付けるそれに、陽翔は堪らず熱く煮えたぎる白いマグマを放出するために腰を強く何度か百子に打ち付ける。素早く熱杭を百子から離した陽翔は避妊具を処理して彼女を抱きすくめ、彼女の唇をついばんでから舌を絡めて余韻を楽しんだ。
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