余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
「もしかして体調悪い?」


「ううん、大丈夫だよ」


やっぱり、こんなに自分のことを心配してくれている大樹に変なことは聞けない。


でも、気になる……。


「じゃあ、また明日」


いつもと同じように玄関先でキスをして、大樹の背中を見えなくなるまで見送る。


しかし、今日は大樹が角を曲がって行く前に萌はその後を追いかけていた。


小走りに距離を詰めて大樹を見失わないようについていく。


大樹は歩道を歩きながら時々スマホを確認し、どこか慌てた様子で歩いていく。

< 191 / 274 >

この作品をシェア

pagetop