余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
☆☆☆

一睡もできないまま朝が来た。


体は健康そのものだけれど食欲はなくて、両親に『今日は早く学校に行かないといけないから』と、嘘をついて家を出た。


両親の顔を見ていると嫌でもなにかがあったのだとバレてしまう。


けれど今の萌にはまだ大樹にされたことを話すのが辛かった。


「萌、大丈夫?」


少し早めに学校へ到着したはずなのに、すでに希が教室にいて、寝不足顔の萌を見て驚いた声をあげた。


「うん……」


大丈夫だと伝えたかったけれど、言葉は途中で詰まってしまった。


そして涙がこみ上げてくる。
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