契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
 区役所に着いて、ふたりで婚姻届を提出すると、柊吾さんが私をじっと見た。
「これで久世莉乃になりましたね。結婚した気分はどうですか?」
 久世莉乃……。
 書類を出しただけで名前が変わってしまった。でも、実感はない。
「まだピンとこなくって、当分いつもの癖で櫻井って言いそうです」
 クスッと笑ってそう返したら、柊吾さんが「そのうち慣れますよ」と微笑した。
 再びタクシーに乗って赤坂にある新居へ――。
 タクシーが停車したのは、三十五階建てのタワーマンション。
「さあ、着きましたよ」
 柊吾さんに促されてタクシーを降り、彼の後についていく。
 エレベーターで最上階に行き、柊吾さんが向かったのは、重厚感のあるダークブラウンの扉が目を引くペントハウスだった。
 和也のマンションも豪華だったけど、ここはなんというかレベルが違う。
 なんてゴージャスなの。コンシェルジュもいるし、ロビーの天井はシャンデリアで壁は大理石、床はふかふかの絨毯。まるでホテルだ。
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