契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
 四回聞いてようやく自分の寝室でもあることを理解した。
「え? ええー? でも、夫婦生活は……なしで構わないですよ……って……」
 気が動転して言葉がスムーズに出てこない私とは対照的に、彼は落ち着いた声で告げる。
「安心してください。一緒のベッドには寝ますが、莉乃を襲わないと約束しますから」
 てっきり寝室は別かと思っていた。
 彼と同じベッドで寝ると考えるだけでパニックになる私。
「ま、待ってください。同じ寝室なんて無理です。話が違うじゃないですか!」
「寝室を別にするなんてひと言も言ってませんよ」
 悪びれた様子もなくそんな言葉を返され、カチンときた。
 確かに言わなかったけれど、普通は寝室が別だって考えるよ。
「そんな詐欺師みたいなこと言わないでください。私はゲストルームで寝ますから」
 寝室はどうしても譲れない。男性と一緒に寝ると考えただけで失神しそうだ。
 いくら推しに似てイケメンとはいえ、知り合ったばかりの男性と同じベッドで寝るのは抵抗がある。
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