愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
なにか気に障るようなことを言ったかしら……?

もの言いたげな彼に違和感を覚えつつ、私はチキンカレーの味を確かめる。

もうちょっとスパイスと具材を調整してカフェの新メニューにしようかしら、そんな能天気なことをぼんやりと考えていた。




食事の後片付けを終え、それぞれシャワーを浴び寝間着に着替えた。一息ついたあと、リビングの奥にあるソファに北斗さんが座る。

「真誉」

両手を広げて私を呼ぶ。おそらく〝膝においで〟という意味だと思うのだけれど、慣れない私はぎくりと固まってしまった。

膝に座らせてもらうなんて子どもの頃以来で、どうしたらいいか。

いたたまれなくなった私は、彼の手をすり抜け、ソファの隣にストンと座った。

「……そこは、ここに来るところじゃないのか?」

彼が自身の膝の間をちょいちょいと指さす。

「そ、そんな、急に子どものようにされても、甘えがたくて」

おろおろと弁明を始めると、彼は呆れた顔で息をついた。

「なにか誤解していないか?」

そう言って彼は私の脇に手を差し入れ、体をひょいっと持ち上げると、自身の膝の間に下ろした。

「ひゃぁっ」

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