愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
自分のものだと誇示するように私をきゅっと抱き竦める。力強くて、苦しくて、でも心地のいい拘束感だ。

日中、みんなの前でした額へのキスも、独占欲の表れだったの?

彼って余裕があるように見えて、実はそうじゃないのかも。

「私だって、北斗さん以外の男性とお付き合いするつもりなんてないもの」

どんなに素敵な男性が寄ってきたって、彼に敵うはずがない。

するとふっと腕の力が弱まって、彼の表情が暗くなった。

「北斗さん?」

なにか心配事でもあるのだろうか。

「以前、話に出たよな。ハイパーレスキューについて。先日、正式に内示が出た」

ハッとして息を呑む。レスキュー隊の中から選りすぐりの人材を集め、高難易度の救助を実現する超エリート部隊。

そこに彼が配属されるの?

「内示って、こんな時期に?」

人事異動は基本的に四月だと聞いている。まだ六月、一年近くも前から内示を受けるなんて、ちょっぴり異例ではないだろうか。

「今回は少し特殊な事情があるんだ」

北斗さんが私の頭にぽんと手を置いて説明する。

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