愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
真正面から向き合うと、彼女は一瞬苦しそうな顔をした。

素直に甘えていいのかわからない、そんな顔だ。

「俺が遊真の代わりになる。ずっとそばにいるよ」

すると彼女は吹っ切れたのか、泣きそうな目で笑顔を作った。

「どうぞよろしくお願いします」

そう言って深々と頭を下げる。

この瞬間、俺は遊真の代わりとなって、いつか彼女が自分のもとを巣立つその日まで全力で支えようと心に決めた。

「よろしく。〝真誉〟」

少しでも気兼ねなく俺を頼れるように、遊真の影に近づけるように、この日からちゃん付けを卒業した。

彼女は少々照れくさそうにはにかんで、俺への敬語をやめ、家族として受け入れてくれた。




彼女はもう二十歳だ。誰と暮らそうと問題はない――と思っていたのだが。

同居について念のためにと報告した彼女の伯母が、ノーを突きつけてきた。

受話口で真誉が興奮気味にまくしたてる。

『伯母さんは私を引き取りたくなかったんだと思うの。だから、私がひとり暮らしをするって言ったら喜んで賛成してくれた。「もう二十歳なんだから、好きにしていいのよ」って』

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