敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
ファミレスを出て駐車場に彼の車が停まっているのが見えた。どうやら連絡が遅かったからか、心配して来てくれたらしい。ふたりとも無言で車に乗り、耐え切れなくなった私は自ら切り出す。
「あの、隼人さん」
シートベルトを締め、エンジンをかけたタイミングで声をかけた。隼人さんの視線がこちらを向いたのとほぼ同時に頭を下げる。
「さっきはすみませんでした。みっともないところをお見せしてしまって……お恥ずかしいです」
母との関係は私自身の問題だ。母がMitoの社員という偶然があったとはいえ、私と結婚しなければ隼人さんを巻き込んで、迷惑をかけることはなかった。私が母と普通の親子関係を築けていたら……。
「みっともなくないし、恥ずかしくない。親子だからって無条件にわかり合えるわけじゃないさ。お母さんに向き合って言いたいことを言えた未希は立派だったよ」
迷いのない口調に私はおずおずと頭を上げた。するとこちらを見ていた隼人さんと目が合い、彼の手がゆっくりと頭に乗せられる。
「よく頑張ったな」
労るような優しい声に、堪えていた涙があふれそうだ。
私ひとりなら、きっとあんなふうに母に向き合えなかった。母の言うことに傷つきながらも言い返せずに黙り込んでいた。
「隼人さんが……いたからです」
言葉にしたのとほぼ同時に張り詰めていたなにかが切れ、涙がこぼれ落ちる。
幼い頃から、愛されないのは自分が悪いからだと責めるのが癖になっていた。頑張って相手の期待に応えないと見捨てられてしまう。
「あの、隼人さん」
シートベルトを締め、エンジンをかけたタイミングで声をかけた。隼人さんの視線がこちらを向いたのとほぼ同時に頭を下げる。
「さっきはすみませんでした。みっともないところをお見せしてしまって……お恥ずかしいです」
母との関係は私自身の問題だ。母がMitoの社員という偶然があったとはいえ、私と結婚しなければ隼人さんを巻き込んで、迷惑をかけることはなかった。私が母と普通の親子関係を築けていたら……。
「みっともなくないし、恥ずかしくない。親子だからって無条件にわかり合えるわけじゃないさ。お母さんに向き合って言いたいことを言えた未希は立派だったよ」
迷いのない口調に私はおずおずと頭を上げた。するとこちらを見ていた隼人さんと目が合い、彼の手がゆっくりと頭に乗せられる。
「よく頑張ったな」
労るような優しい声に、堪えていた涙があふれそうだ。
私ひとりなら、きっとあんなふうに母に向き合えなかった。母の言うことに傷つきながらも言い返せずに黙り込んでいた。
「隼人さんが……いたからです」
言葉にしたのとほぼ同時に張り詰めていたなにかが切れ、涙がこぼれ落ちる。
幼い頃から、愛されないのは自分が悪いからだと責めるのが癖になっていた。頑張って相手の期待に応えないと見捨てられてしまう。