敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
自分の変化に目を伏せつつ、隼人さんに言わなくてはならないことを伝える決意をする。このまま、こうして今まで通り彼と夫婦を続けられたらそれはきっと幸せだ。
でも、はっきりさせないと。彼に伝えておかなければならないことが私にはある。
「未希」
夕飯を終え、片づけをしていると不意に隼人さんから声がかかり私は顔を上げる。
「なんでしょう?」
「今、少しいいか?」
彼の神妙な面持ちに、胸が少しざわつく。
『帰ってきたら、未希に大事な話があるんだ』
おそらく朝に告げていた件についてだろう。私は一度唇を引き結び、あえて笑顔を作った。
「はい。せっかくなのでコーヒーでも淹れましょうか?」
「いや、かまわない」
珍しく断られ、一瞬の手持ち無沙汰を感じつつ私は隼人さんのあとに続く。ダイニングテーブルで向き合って座るのかと思ったら、どうやらリビングで話すらしい。
意識しないようにと思っていたのに、一歩踏み出すたびに心臓の音が大きくなっていく。
先にソファに座るよう彼に促されたが、私は立ったままでいた。
「未希?」
不思議そうに声をかけられ、私は意を決して隼人さんを見る。
「隼人さん。もうお金は必要ありません。私のことはクビにしてください」
突然の告白に隼人さんは目を丸くした。我ながらとんでもない発言をしている自覚はある。自分からこの関係を壊そうとするなんて。
「どうした?」
今のままでも、これまで通り隼人さんのそばにいられるかもしれない。むしろ彼にとってはそちらの方が、都合がいいんだ。
でも――。
「隼人さんのそばにいたいんです。仕事としてではなく、自分の意思で」
感情が昂って声が震える。
でも、はっきりさせないと。彼に伝えておかなければならないことが私にはある。
「未希」
夕飯を終え、片づけをしていると不意に隼人さんから声がかかり私は顔を上げる。
「なんでしょう?」
「今、少しいいか?」
彼の神妙な面持ちに、胸が少しざわつく。
『帰ってきたら、未希に大事な話があるんだ』
おそらく朝に告げていた件についてだろう。私は一度唇を引き結び、あえて笑顔を作った。
「はい。せっかくなのでコーヒーでも淹れましょうか?」
「いや、かまわない」
珍しく断られ、一瞬の手持ち無沙汰を感じつつ私は隼人さんのあとに続く。ダイニングテーブルで向き合って座るのかと思ったら、どうやらリビングで話すらしい。
意識しないようにと思っていたのに、一歩踏み出すたびに心臓の音が大きくなっていく。
先にソファに座るよう彼に促されたが、私は立ったままでいた。
「未希?」
不思議そうに声をかけられ、私は意を決して隼人さんを見る。
「隼人さん。もうお金は必要ありません。私のことはクビにしてください」
突然の告白に隼人さんは目を丸くした。我ながらとんでもない発言をしている自覚はある。自分からこの関係を壊そうとするなんて。
「どうした?」
今のままでも、これまで通り隼人さんのそばにいられるかもしれない。むしろ彼にとってはそちらの方が、都合がいいんだ。
でも――。
「隼人さんのそばにいたいんです。仕事としてではなく、自分の意思で」
感情が昂って声が震える。