敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
「未希が正社員への誘いを断り続けるのは、紅の仕事だけではなく今日会った彼らも関係しているのか?」
続けて彼の口から飛び出た内容に、私は目を丸くした。隼人さんはこちらをじっと見つめたままだ。
「未希のことは、実は最初から知っていたんだ」
「え?」
たしかに彼は私が家事代行業者として初めてここを訪れた際に、部署と名前を言ってきた。契約社員の名前や所属まで覚えているなんて、と驚いたけれど、私を知っていた? 今まで会社では社長と接点など一切なかったはずだ。
「第一営業部の篠田とは個人的に親しいんだ。彼から優秀な契約社員がいて、正社員に何度も誘っているがけっして首を縦に振ってくれないと聞かれていて」
「そう、だったんですか」
意外なつながりに驚くのと同時に納得する。私の仕事ぶりを買ってくれた部長に何度か正社員に推薦するからと言ってもらえたのだ。
『沢渡さんがシャッツィで契約社員でいるのは、この仕事をするためなのか?』
社長が尋ねてきた理由がこれでようやくわかった。けれど、この家事代行業を続けるために契約社員の立場が都合がいいと彼にはもう理解してもらえただろう。
「あの、ご存知の通り家事代行業を」
「俺が結婚を持ちかける前から、来年度の契約を更新するか迷っていると聞いたんだが?」
遮るように告げられ、思わず口をつぐむ。とっさに返答できず、目を泳がせながら彼から視線を逸らして前を向く。そこまで追及されると思わなかった。
続けて彼の口から飛び出た内容に、私は目を丸くした。隼人さんはこちらをじっと見つめたままだ。
「未希のことは、実は最初から知っていたんだ」
「え?」
たしかに彼は私が家事代行業者として初めてここを訪れた際に、部署と名前を言ってきた。契約社員の名前や所属まで覚えているなんて、と驚いたけれど、私を知っていた? 今まで会社では社長と接点など一切なかったはずだ。
「第一営業部の篠田とは個人的に親しいんだ。彼から優秀な契約社員がいて、正社員に何度も誘っているがけっして首を縦に振ってくれないと聞かれていて」
「そう、だったんですか」
意外なつながりに驚くのと同時に納得する。私の仕事ぶりを買ってくれた部長に何度か正社員に推薦するからと言ってもらえたのだ。
『沢渡さんがシャッツィで契約社員でいるのは、この仕事をするためなのか?』
社長が尋ねてきた理由がこれでようやくわかった。けれど、この家事代行業を続けるために契約社員の立場が都合がいいと彼にはもう理解してもらえただろう。
「あの、ご存知の通り家事代行業を」
「俺が結婚を持ちかける前から、来年度の契約を更新するか迷っていると聞いたんだが?」
遮るように告げられ、思わず口をつぐむ。とっさに返答できず、目を泳がせながら彼から視線を逸らして前を向く。そこまで追及されると思わなかった。