敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
「今日のプレゼンの資料、発表者の彼女ではなく未希が作ったんじゃないか?」
隼人さんの質問に唇を噛みしめる。その通りだ。橋本さんが発表したあの資料の大半は私が作った。けれど作成者に私の名前は入っていない。
『契約社員の名前なんて入れたら恥ずかしいもの。四月からはいないかもしれないし』
橋本さんをリーダーとしたプロジェクトで、データ収集やまとめなどの作業を任されることが多かったが、彼女は平然と言ってのけた。
けれど反論も反抗しようとも思わなかった。私は任された仕事を自分にできる最高のクオリティで仕上げるだけ。
「作ったなんて大袈裟です。私は頼まれた自分の仕事をきちんとしました。資料が評価されたら自分の評価につながらなくてもいいんです」
そういったスタンスでやってきたので、逆に篠田部長が私の仕事ぶりを買ってくれていたのが逆に意外だ。
極力明るく返したが、隼人さんの顔は渋いままだ。
「なら、契約更新を迷うのは一緒にいた彼の存在なのか?」
木下さんの存在を口にされ、わずかに動揺する。すぐに否定してうまく誤魔化すべきだと冷静な自分が訴えかけて来るのに、隼人さんの射貫くような眼差しに言葉が出ない。
そもそも名前で呼ばれたときに隼人さんも一緒だったし、関係ないと言っても信じてもらえないだろう。
隼人さんの顔を見る勇気はなく、うつむいた状態でおもむろに口を動かす。
「付き合っていて……振られたんです、私」
まさか隼人さんに白状するとは思いもしなかったが、言ってしまったものはしょうがない。
隼人さんの質問に唇を噛みしめる。その通りだ。橋本さんが発表したあの資料の大半は私が作った。けれど作成者に私の名前は入っていない。
『契約社員の名前なんて入れたら恥ずかしいもの。四月からはいないかもしれないし』
橋本さんをリーダーとしたプロジェクトで、データ収集やまとめなどの作業を任されることが多かったが、彼女は平然と言ってのけた。
けれど反論も反抗しようとも思わなかった。私は任された仕事を自分にできる最高のクオリティで仕上げるだけ。
「作ったなんて大袈裟です。私は頼まれた自分の仕事をきちんとしました。資料が評価されたら自分の評価につながらなくてもいいんです」
そういったスタンスでやってきたので、逆に篠田部長が私の仕事ぶりを買ってくれていたのが逆に意外だ。
極力明るく返したが、隼人さんの顔は渋いままだ。
「なら、契約更新を迷うのは一緒にいた彼の存在なのか?」
木下さんの存在を口にされ、わずかに動揺する。すぐに否定してうまく誤魔化すべきだと冷静な自分が訴えかけて来るのに、隼人さんの射貫くような眼差しに言葉が出ない。
そもそも名前で呼ばれたときに隼人さんも一緒だったし、関係ないと言っても信じてもらえないだろう。
隼人さんの顔を見る勇気はなく、うつむいた状態でおもむろに口を動かす。
「付き合っていて……振られたんです、私」
まさか隼人さんに白状するとは思いもしなかったが、言ってしまったものはしょうがない。