妹の方が聖女に相応しいと国を追い出されましたが、隣国の王太子に見初められました。今更戻って来て欲しいなどと言われても困ります。
 兵士は、私に対して下卑た笑みを浮かべていた。
 しかし、そんな彼のことは気にせず考える。これから、私に何が起こるのかということを。

 国外追放、それはこの国においてかなり厳しい罰だ。
 広大な森に放り出されて、国に戻ることが許されない。それが、国外追放の内容だ。
 そうなった場合、ほとんどの者は朽ち果てることになる。魔物が闊歩する森で生きていくことはまず不可能であり、祖国はもちろん、他国にも罪人であるため受け入れられない可能性が高いからだ。

「……失礼、手紙を出させてもらえるかしら?」
「なんだ? 弁護人でも呼ぶつもりか?」
「捕まっているとはいえ、その程度の自由は許されるはずです。罪人であっても、両親や友人に最後の手紙を書くことは許される。そうでしょう?」
「まあ、なんでもいいか」

 兵士は、私の要請を受け入れてくれた。
 これで、少しだけ希望が見えてきた。この状況を覆すのが難しい以上、私はこれからの対策をするべきだろう。
< 13 / 118 >

この作品をシェア

pagetop