再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
眉をハの字にしてしょげた猫みたいな顔で笑ったマオが、膝から床に崩れ落ちる。倒れ込むマオを支えきれないセーラは、冷たい床に転がったマオに縋りついて泣き叫んだ。
「イヤ!いやよ、いやいやいや、いやよマオ!死んじゃダメ!」
「聖女様は魔王と恋仲だったのね」
「死んで当然だ、誰も同情できないことをやった」
「魔王は、生まれながらに人間の脅威ですもの」
「魔王が人助けなんて、ずっとおかしいと思ってた」
マオの死を悼む声はない。マオの罪を責める声ばかりが会場を満たし、マオが死んで安堵したため息に満ちた。
赤い血が流れ続け、倒れたマオに縋りつくセーラの白いドレスが赤く染まる。
誰もマオを助けようとはしてくれない。冷たくなっていくマオの死が止まらない。
「どうして?!どうしてあなたたちはそうなの?!」