再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
セーラは涙をぼろぼろ流して、会場の無責任な聴衆に向かって叫んだ。
「どうしていつも、決めつけるの?!」
真っ赤に染まったドレスで、セーラは立ち上がった。黒い瞳を充血させて、マオを嘲笑したものたちに怒りの瞳を向ける。
「どうしてマオの話を聞いてくれなかったの?!」
魔王に惚れて聖女の務めを見失った聖女の声は誰にも届かなかった。セーラの叫びが空虚に吸い込まれていっても、セーラは声を落とさなかった。
「マオは、皆を救おうとしたのよ!」
セーラは信じている。
セーラだけは絶対に信じている。
マオは、いい子だ。
(救おうと、した?)