冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
「そんなことで、蛍から参加する権利すら取りあげたのか?」
「でも、私の存在は世間一般に知られていないってだけで政界では公然の秘密でしたから。政治記者さんとかのなかには知っている方もいたと思うんです」
わざわざ海堂家を敵に回してまで記事にする価値がないから騒がれなかっただけなのだろう。蛍自身が有名になれば、また話が変わってくるかもしれない。
芙由美はそう考えたのだろう。もしくはただ単純に蛍が目立つのが憎らしかったのか。
「といっても、これらは全部入賞したら……の話なんです。実際には私が賞をいただける確率はゼロに近かったんですけどね」
当時の蛍の実力を考えると参加できただけでも立派、芙由美の心配は杞憂でしかなかった。
「勝負はやってみなければわからないぞ」
左京らしい意見に蛍はふっとほほ笑む。
「そうですね。できたら勝負に挑んでみたかったです」
バレエをやめるにしても、せめてあのコンクールに挑戦してからだったら。これだけは、きっと一生消せない後悔だ。
「でも、私の存在は世間一般に知られていないってだけで政界では公然の秘密でしたから。政治記者さんとかのなかには知っている方もいたと思うんです」
わざわざ海堂家を敵に回してまで記事にする価値がないから騒がれなかっただけなのだろう。蛍自身が有名になれば、また話が変わってくるかもしれない。
芙由美はそう考えたのだろう。もしくはただ単純に蛍が目立つのが憎らしかったのか。
「といっても、これらは全部入賞したら……の話なんです。実際には私が賞をいただける確率はゼロに近かったんですけどね」
当時の蛍の実力を考えると参加できただけでも立派、芙由美の心配は杞憂でしかなかった。
「勝負はやってみなければわからないぞ」
左京らしい意見に蛍はふっとほほ笑む。
「そうですね。できたら勝負に挑んでみたかったです」
バレエをやめるにしても、せめてあのコンクールに挑戦してからだったら。これだけは、きっと一生消せない後悔だ。