冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
 熱に浮かされたような声で蛍は彼の名を呼ぶ。角度を変えながら左京は幾度も唇を合わせた。

 甘く、熱く、深く。彼のキスを次々の表情を変え、蛍の心と身体を変化させていく。身体の芯にともった小さな火が風に煽られたように大きくなり、ジリジリと蛍を焦がす。切なくて、もどかしくて、彼を求めるように腕を伸ばす。

 蛍の手のひらが首筋に触れると、左京の肩がピクリと跳ねた。蛍の顔をじっと見て、困ったようにほほ笑む。

「わかってるのか? そんな顔を見せられたら俺がどうなるか」

 彼の舌が蛍の下唇をペロリと舐める。

「ふ、あっ」

 自分でも驚くほどに甘ったるい声が漏れた。開いた唇に左京の舌が差し入れられる。絡まる舌と混ざり合う唾液の音に蛍の官能が花開いていく。

 ゾクゾクと肌が粟立ち、脳が痺れる。

「んん、あぁ」

 自分の意思に反して嬌声がこぼれてしまう。ゴクリと喉を鳴らして左京が耳元でささやく。

「ほら、そういう声も。俺を狂暴にさせる」
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