冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
 はしゃぎすぎかと思ったけれど、彼は笑って受け止めてくれた。

 ソファに座って夜景を眺めながらしばらくはお喋りを続けていたけれど、ふと会話が止まりどちらからともなく唇を合わせた。優しいキスは蛍の胸をあふれんばかりの幸せで満たしてくれる。

「あの事件は本当に怖かったけれど、左京さんと出会えて本当によかった」
「俺もだ。蛍のいない毎日なんてもう考えられない」

 ついばむようなキスを繰り返しながら、左京が蛍の背中に手を回す。ワンピースのファスナーがおろされ、白い肩があらわになる。

「あっ」

 小さく声をあげて、蛍が自身の胸元を隠すように腕を交差させる。

「どうして隠す?」

 顔をのぞき込んでくる左京の瞳がいたずらっぽく光った。

「えっと、その……」

 戸惑っている間にどさりとソファに押し倒された。

「お礼をしてくれる約束だっただろう」

 妖艶な笑みが迫ってくる。あっという間に腕を取られ、頭上で固定されてしまった。

「なるほど。これか」

 ワンピースがはだけて、黒のスリップ姿になった蛍を見おろして左京はペロリと上唇を舐めた。

(や、やっぱりやめておけばよかった)
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