冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
ルーティンメニューを終えたところで蛍は立ちあがり、テレビを消す。毎日決まった流れで次はお風呂。けれど、バスルームに向かう前にリビングの窓辺に近づいた。カーテンが微妙に閉まりきっていなかったからだ。ブルーグレーのカーテンに手をかけ、なんの気なしに下をのぞく。全身黒っぽい服を着た、男か女かもわからぬ人物が電柱に寄りかかるようにして立っていた。視線がこちらを向いている気がする。
(え、この部屋を見ている?)
けれど確かめる間もなく、その人物はそそくさと走り去ってしまった。
(私に見つかったから……逃げたのかな)
目が合ったのは偶然で、それを不審に思われるのを焦った。そういう好意的な解釈も可能ではある。だけど、郵便物の紛失、京都での尾行と妙なことが続くのでどうしても悪いほうに考えてしまう。
次の瞬間、ブーブーとスマホの振動音がやけに大きく鳴り響き、蛍の肩はびくりと大きく跳ねる。慌ててテーブルの上のスマホを取って確認する。着信だった。
「はい、もしもし」
『ご無沙汰しております。如月です』
(え、この部屋を見ている?)
けれど確かめる間もなく、その人物はそそくさと走り去ってしまった。
(私に見つかったから……逃げたのかな)
目が合ったのは偶然で、それを不審に思われるのを焦った。そういう好意的な解釈も可能ではある。だけど、郵便物の紛失、京都での尾行と妙なことが続くのでどうしても悪いほうに考えてしまう。
次の瞬間、ブーブーとスマホの振動音がやけに大きく鳴り響き、蛍の肩はびくりと大きく跳ねる。慌ててテーブルの上のスマホを取って確認する。着信だった。
「はい、もしもし」
『ご無沙汰しております。如月です』