冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
彼はメーターの示したとおりの金額をカードで払い、車をおりた。続いて蛍の手を取り降車をサポートしてくれる。そのとき自身の右腕に巻かれた腕時計が目に入り、蛍はようやく晋也との約束を思い出す。時刻は約束の五分前だった。
(連絡しないと!)
「すみません。ちょっと約束の相手に連絡させてください」
蛍は男に断りを入れてバッグからスマホを取り出そうとしたが、その手を彼に止められた。
「必要ない。五分前ならちょうどいいだろう」
「え?」
弾かれたように顔をあげる。彼の背景に、蛍が向かう予定だったホテルのシンボルマークが大きく見えた。
(このホテルに向かっていたの?)
タクシーが自分を目的地まで運んでくれていたことに蛍は今さら気がついた。
「午後七時に『翡蓉楼』で、約束の相手は如月晋也。俺も同じだ」
蛍は目を見開き、ゴクリと喉を鳴らした。
(如月さんの……知り合い?)
ということは海堂治郎の関係者でもあるのだろうか。目の前の男が敵なのか味方なのかますますわからなくなった。
(連絡しないと!)
「すみません。ちょっと約束の相手に連絡させてください」
蛍は男に断りを入れてバッグからスマホを取り出そうとしたが、その手を彼に止められた。
「必要ない。五分前ならちょうどいいだろう」
「え?」
弾かれたように顔をあげる。彼の背景に、蛍が向かう予定だったホテルのシンボルマークが大きく見えた。
(このホテルに向かっていたの?)
タクシーが自分を目的地まで運んでくれていたことに蛍は今さら気がついた。
「午後七時に『翡蓉楼』で、約束の相手は如月晋也。俺も同じだ」
蛍は目を見開き、ゴクリと喉を鳴らした。
(如月さんの……知り合い?)
ということは海堂治郎の関係者でもあるのだろうか。目の前の男が敵なのか味方なのかますますわからなくなった。