冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
「日比谷駅の前で彼女を見かけてね。写真は事前に確認していたから、大槻蛍さんであることはすぐにわかった。声をかけるか迷っていたんだが、彼女が妙な男に尾行されているのに気づいたんで一緒に逃げてきたんだ」
「尾行?」
晋也が前のめりになったので、椅子がガタンと音を立てた。
「いったい誰が……」
「おそらく、如月さんが想像している相手で正解だよ」
晋也と左京の視線がぶつかる。だが、ふたりはそれ以上には言葉を発さず黙り込んだ。完全に蛍だけが置いてけぼりだ。
「お願いだから私にもわかるように説明してください」
その訴えでようやく晋也が一から話をしてくれた。
「実は……蛍さんのお父さま、海堂先生がちょっと厄介なトラブルに巻き込まれておりまして」
蛍が海堂の娘だと聞いても左京は顔色ひとつ変えない。おそらく事前に晋也が話していたのだろう。
(京都で会ったときも……知ってた?)
やや気になったが、今は晋也の話を聞くべきだと思いその疑問を口にするのは控えた。
「蛍さんは『赤霧会』という名前をご存知ですか?」
「あかぎり?」
思い浮かぶものはなく蛍は小首をかしげた。
「尾行?」
晋也が前のめりになったので、椅子がガタンと音を立てた。
「いったい誰が……」
「おそらく、如月さんが想像している相手で正解だよ」
晋也と左京の視線がぶつかる。だが、ふたりはそれ以上には言葉を発さず黙り込んだ。完全に蛍だけが置いてけぼりだ。
「お願いだから私にもわかるように説明してください」
その訴えでようやく晋也が一から話をしてくれた。
「実は……蛍さんのお父さま、海堂先生がちょっと厄介なトラブルに巻き込まれておりまして」
蛍が海堂の娘だと聞いても左京は顔色ひとつ変えない。おそらく事前に晋也が話していたのだろう。
(京都で会ったときも……知ってた?)
やや気になったが、今は晋也の話を聞くべきだと思いその疑問を口にするのは控えた。
「蛍さんは『赤霧会』という名前をご存知ですか?」
「あかぎり?」
思い浮かぶものはなく蛍は小首をかしげた。