スカウトしたはずのイケメン御曹司からプロポーズされました
こうして実際に袖を通してもらうと、ウエストから裾に向かって広がっていくAラインの美しさがよく分かる。更に近くで見てみれば、控えめに添えられたレースやリボンがまた絶妙で可愛らしい。肩からデコルテにかけては露出が多くてドキリとするが、確かに花嫁衣装ならばこの程度は珍しくない。
「どうですか?」
「……可愛い」
何だかんだ言いつつも、私はその姿に見惚れていた。
「ですよね!」
奈央子が満面の笑みを浮かべる。
私でも高揚するのだから、衣装班かつ恋愛至上主義者の彼女がキャッキャするのは当然だろう。
「舞台での結婚式はただの思い付きですけど、実際ウェディングドレスほど映える衣装はないですからね。深雪さん、いい脚本書いてくださいよ」
「そうだねえ」
後輩に乗せられ、もうすぐ六月かとふと考える。
今から脚本を書いても本番はジューンブライドには間に合わないが、例えばそれを逆手に取って何かできないだろうか。日本ではあまり結婚式に向いている季節でもないわけだし――。
自分が創作モードに入っていたことに気付き、ハッとした。
「違う違う。もう、何やってるの?」
「何って試着ですよ。店員さんも冷やかしでも構わないと言ってくれましたし」
「店員さんは断れないだけだからね」
「どうですか?」
「……可愛い」
何だかんだ言いつつも、私はその姿に見惚れていた。
「ですよね!」
奈央子が満面の笑みを浮かべる。
私でも高揚するのだから、衣装班かつ恋愛至上主義者の彼女がキャッキャするのは当然だろう。
「舞台での結婚式はただの思い付きですけど、実際ウェディングドレスほど映える衣装はないですからね。深雪さん、いい脚本書いてくださいよ」
「そうだねえ」
後輩に乗せられ、もうすぐ六月かとふと考える。
今から脚本を書いても本番はジューンブライドには間に合わないが、例えばそれを逆手に取って何かできないだろうか。日本ではあまり結婚式に向いている季節でもないわけだし――。
自分が創作モードに入っていたことに気付き、ハッとした。
「違う違う。もう、何やってるの?」
「何って試着ですよ。店員さんも冷やかしでも構わないと言ってくれましたし」
「店員さんは断れないだけだからね」