フラれたはずなのに、なぜか迫ってくる

翌日。


「「絶対“子供っぽい”って思われてるでしょ」」


「……えっ」


お昼休み。


いつものように大好物の唐揚げ3つ目を口にしようとした時、


親友の怜実(さとみ)と元戦友の紗奈(さな)ちゃんが口を揃えて言ってきた。


「ぐははw 言えてる!」


そして、2人の揃った声とともに、


ふざけてるようにしか思えない幼なじみの龍輝(りゅうき)が笑って来た。


内容は昨日の先輩とのこと。


いつも「可愛い」「大好き」って言われてるけど、


何だかあやされている気がすると思って、2人に相談した。


そして、結果がこれ。


「龍輝笑うのひどくない!?」


2人に言われたことよりも、龍輝に嘲笑われたかと思って悲しくなり、


怜実にぎゅっと抱きつく。


抱きついた私をただただ慰めてくれてるのか、怜実は私に頭を温かい手で撫でてくれた。


「それなー。好きな子に振られたからって、腹いせで嘲笑うのひどいわー」


「何で橋本は俺に当たりが毎度強いん?さすがの俺も傷つくよ?」


それと同時に、日常茶飯事に口喧嘩をする紗奈ちゃんと龍輝が目に映った。


「これだから何でも出来ても、そういう性格だからあんたはモテないんだよ」


「ゔ。お前もだろーが。好きな奴と嫌いな奴の態度の差激しいんだよ。


モテる以前に嫌われるっての」


「紗奈、彩ちゃんがいれば別にいーもんっ」


「こいつ…彩強火担野郎め…」


あはは…ほんと、喧嘩するの飽きないな、2人。仲良し。


苦笑いをしていると、


「まぁ、気にすることないよ、彩」


「え?」


「そうそう!そこが彩ちゃんの最高&最強に可愛いところだよ!」


怜実と紗奈ちゃんは自信溢れるように弾けた笑顔で励まして来た。


2人の言葉がすごく嬉しくて、胸がキュウッと熱くなる。


「お前ら、彩のことになると、何か、ギャップ感じるよな…」


「「坂井はアンチ」」


「お前ら本当は仲いいよな……?」


「「仲良くない」」


怜実と紗奈ちゃんの揃った声に小さく微笑み笑う。


龍輝が言うように、本当はこの2人仲良しなんだろうな。


そう思いながら、朝のHRが始まるチャイムが教室に鳴り響いた───。
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