クズとブスの恋愛事情。
けど、オレの家の人達ってさ。
異常なまでの美貌を持つ美男・美女だらけなわけ。
その中でも別次元の美貌を持つキキョウは、もはや
【全ての美の集合体】
【美の権化】
の、この世界では美の頂点に君臨する美神的存在だと思う。
その美貌が側にいても霞まない程の美貌を持つ風雷とフジちゃんにもビックリだけど。
そんな、もの凄い美貌だらけの中。
よく宝来家を出入りしてるひーちゃんが目移りしないか心配で気が気じゃないオレだけど。
ひーちゃん曰く
「宝来家にいる皆さまは、美しさが異常でありますな。7割ほどの方々が美形と言われる類なのですからな。」
確かに〜。もちろん自分たちの知る一般的な容姿や、失礼な事言っちゃうけど少々不細工に分類される人達もいるっちゃいるけど
それにしたって、宝来家にいるほとんどが美形だらけなんだよね〜。
「世界中の何処から見つけてくるのか…。厳選に厳選を重ねて選ばれた容姿だけで、この家に雇われたのかと疑いたくなるレベルですな。」
…ハハ…
言われてみれば、そう思いたくなっちゃうよね〜
だけど、残念。
世界中じゃなくて、“この世界全て”の中から厳選に厳選された何かしらの天才・超絶秀才さん達の集まりなんだよね〜。
「はじめて宝来家に遊びに来た時は、皆さまのあまりの美貌に腰を抜かして現実を受け止めきれませんでしたからな。
長く宝来家に遊びに来ていて慣れたといっても、まだ少し緊張してしまいますな。」
オレの場合、生まれた時からいるから見慣れて当たり前の光景だけど。
宝来家で生まれ育ってなきゃ、ひーちゃんみたいな反応なっちゃうの分かる気がする〜。
「まー、“この家は特別”だからねー。
それは置いといてさ〜。
こんな、とんでもない美形揃いの家来て、美の頂点って言っても過言じゃないキキョウやフウライも見ちゃってる訳じゃん。ついでに、宝来家じゃないけどフジちゃんも。」
「そうですな。この家の家主様は、どの様な方かは存じ上げないところをみると…。とんでもない面食いであり、名は存じ上げないので上流階級の人間ではない。」
…う〜ん…
ひーちゃん、ここの家主がショウちゃんの実のお父さんだって事知らないから、色々言えちゃうよね〜…ハハ…
だけど、家主はもの凄い人でとんでもない面食いな事は大正解!
……ショウちゃんは知らないし、みんなに口止めされてるけど。
ショウちゃんの実のお父さんは、絶世の美女か極上の美女が大好きで
世界中のあちこちに、愛人や家庭まで持ってるような人だからさ〜。
そんな旦那を持つ、ショウちゃんの実のお母さんの事をみんな心配してるんだよね〜。
その事実を知った時
けっこう、複雑な家族って少なくないかもって衝撃だったなぁ。
絶対、ショウちゃん知らない方がいいやつ。
だって、少なからずショウちゃんの実のお父さんは一人娘だって言い張ってるショウちゃんをチョー不器用だけど、超絶溺愛してるから。
そんな実のお父さんの事もショウちゃんは大好きで大切に思ってるから。知らない方が幸せって事あるよね。
嘘は良くないけど、時には優しい嘘が必要な事だってある。
…ただ、奥さんの立場で考えると…ひーちゃんに、ショウちゃんの実のお父さんみたいな事されたら…
関係持った奴らや他の家庭の奴らを皆殺しにして、自分の夫は絶対の絶対に許せない気持ちになっちゃうかもー!
考えてたら胸糞悪くて、最低最悪な気持ちになってきちゃったからこの話は考えないようにしよーっと。
何かのキッカケで思い出して胸糞になっちゃう事あるけど。それは、この家にいる殆どの人達も同じみたい。
…モヤモヤ、ムカムカ!
「けれども誰も知らない隠れた世界一のお金持ちであり、そのお金に物を言わせて世界中の極上の美人さんばかり集めるけしからん奴…おっとっと、ヘンタィ…いやはや。口に出してはいけない気がしますな。
きっと、この家の家主は、ショウちゃんの家族の雇い主か親戚でしょうからな。」
と、これ以上家主の妄想はやめといた方がいいと考えた陽毬。
「…しかしながら、外から見る外観と3つの門を通って入ると全然違う景色になっていて毎回ながら、不思議な家と驚きますぞ!
外観や一番目の門は至って普通の豪邸ですが…二番目の門から少し異色になり、三番目の門は異常さを感じますな。
そこを抜けると、この世のモノとは思えない異世界にでも迷い込んだ気持ちになる景色で夢でも見てるかのように思いますぞ。」
…あ〜、それは大当たりぃ〜。
実は、宝来家の二番目の門は異空間を通る通路。三番目の門は別世界への入り口。
なんだよねぇ〜。
だから三番目の門から先は、宝来家全体が別世界だって事。
ビックリだよね!
「こんな事言ってもキリがないでありますが、ショウちゃんの家はどうなってるのか不思議な家ですな。
景色や建物だけでも異世界なのに、ショウちゃんの家にいる面々もほとんどが絶世と言っても過言でない美形ばかり!
ですが、ショウちゃん自体全然気にしてないので、そこはあんまり触れないようにしてますがな?」
そうだよね。普通の人からすると、宝来家は異質だよねー。
フジちゃんも、ここに突撃してくる度に宝来家へのたくさんの疑問を聞いてくるんだもん。それをかわすのが大変なんだよね。
それに普通の人がこの家に訪問してくる時は、みんなそれぞれ“普通の人間に見える魔具”を装備してるって知ったら
この家には、色んな種族がいて色んな姿形してる(ほぼ人間のような姿形をしてるけど。何処か違う部分がある)って知ったら
ひーちゃん、ビックリして大興奮しちゃうかもー。ひーちゃん、そういうの大好きだから。(漫画やアニメ、ゲーム)
でも、現実にそんな姿見たら反応や考え方も違ってくるのかな?
よく、何事でも
現実と理想は違う
って、言われてるからさ。
ひーちゃんの場合、どーなんだろ?
それは、そうと…
「ねー。ひーちゃんさあ。
この家にくれば、どこを見渡しても美形だらけ。それに桔梗達に比べると、…オレなんて霞んで見えるだろうし…。…ひーちゃん、それでもオレの事好きでいてくれるの?」
と、ミキは自分の不安を打ち明けた。
だけど、表向きは軽い調子でヘラヘラと言っているので、大概の人達には本気で悩んでるなんて思われず軽く流されてしまう話であろう。
だが、ヒマリは
「…何をバカな事を言っておられるにですか!?そっ、それは、こっちのセリフですぞ!!ミキ君は、自分の事を過小評価し過ぎであります。
まず、この家自体が異常という事も含めましてな?そもそも、この家のみなさまの美形レベルが異常なのでござるよ!
その中でも、ミキ君はトップクラスにイケメンな事を知っていてそんな事を言っておるのですかな?」
…まあ〜、逆行前の自分が美形だとは思えないくらいには、今の自分の容姿は優れてるとは思うけど。
…この家に住んでて、桔梗や風雷って規格外な美貌を目の当たりにするとね〜。
自分の容姿って、ちょいイケメンなのかなぁ〜?程度にしか、思えなくなっちゃうよね。
「このワタクシめを見て、ミキ君はそんなアホな話をしてるのですか?」
と、言う陽毬。だから
「…うーん?」
隣に座る陽毬をジッと全体見てから顔を見るが
「…え〜?ひーちゃん、めちゃくちゃかわいいじゃーん。ひーちゃんの良いとこも悪いとこも全部引っくるめて大好きぃ〜!」
何処からどう見ても、ミキの目からは陽毬は何処に誰よりも魅力的で可愛く見える。
可愛くて、思わずぎゅーっと3桁超えのヒマリの出来立てホヤホヤの柔らか〜な鏡餅ボディーを抱き締めて
そのもちもち、やわやわ食感の気持ち良さに夢見心地に癒されていた。
「…せっしゃのどこをどう見て可愛いなど言えるのか謎ですが…」
「何言ってるのぉ〜?ひーちゃんは、誰がなんと言おうとオレの中じゃ世界一、ううん!宇宙一可愛いよ?
何が謎なのか、そこオレにとって謎だしぃ〜」
ひーちゃんの体、もちもちやわやわで気持ちい〜。色んな所にチュッチュしたいな〜。
でも、そんな事したら我慢できなくて、ひーちゃん襲っちゃいそうだから我慢、我慢!
「…そこですぞ?私もミキ君の事が好きになって、ミキ君を知る度に夢中になってまする。
いくら、ミキ君よりとんでもないイケメンがいようと、私の中ではミキ君が誰よりも一番カッコいい!これ、大事!!
まず、ワイルドと綺麗を掛け合わせチャラさもプラスされた容姿!なのに…ーーー」
と、ミキの事がいかに好きか、ミキがどれだけ魅力的なのかというマシンガントークが始まった。
これが始まるとヒマリのお口は止まらない。だけど、これを聞いてミキは安心して落ち着く事ができる。
ヒマリに好かれてる自信が持てるから大好きな時間の一つである。
…喧嘩してる時に出る、陽毬のマシンガントークは口負けしちゃうから嫌だけど。
[陽毬も陽毬で幼稚園の頃。]
ミキの圧倒的見た目の良さと、明るく元気で太陽のようなミキはみんなの憧れの的。そんな相手に、陽毬は好き好き攻撃を受け一発で落ちた訳だが。
それから、夢みたいに浮かれた日々を過ごしだんだんと落ち着き始め、周りが見え始めた時からだった。
誰かに言われてしまったのか。誰かのヒソヒソ話が聞こえてしまったのか。
ある日を境に、急に
ミキと自分は天と地ほど釣り合ってない!
全くもって釣り合ってないのに、どうして自分なんかを好きだっていんだろう?
自分の事を揶揄って遊んでいるのだろうかと、大きく悩みミキを避けるようになってしまったのである。
その時の、ミキのショックは計り知れない。
そして、陽毬は大事な話があるとショウと二人きりになり、ショウにその悩みを打ち明け泣いていた。
なんで、その事をミキが知ってるかって?それは、もちろんドアに耳を当て二人の話を盗み聞きしたからだ。
桔梗は自分まで追い出された事に、ムカつきムスッとし腕組み私しながら、壁に寄り掛かりやはり二人の話を盗み聞きしてる。
……怖っ!!
そこで、聞こえたのは
「え?どうして悩む事があるの?
ヒマちゃんはミキくんの事が好きで、ミキくんもヒマの事好きなんだよね?
それ以上に何があるの?ヒマちゃんとミキくんが恋人な事に、どうしてみんなから認めてもらう必要あるの?」
なんて、ショウは逆に驚いていた。
この頃のショウは
宝来家の異常さの中で普通に暮らしていた。そして何より、みんなから可愛いお姫様の様に超よ花よと育てられた。
だから、もの凄い勘違いをしていたのだ。
自分は誰よりも可愛くて美しい。愛されて当然のみんなのお姫様みたいな存在なのだと。
つまりは、桔梗さえも超える美人だと信じて疑わなかったのである。
だけど、そんなショウの勘違いも含めて可愛いと思ってる馬鹿達は、その事実を一切教える事もなく肯定していたのだ。
だって、容姿はイマイチでも自分達にとっては唯一無二の可愛くて尊いのだから。何をやっても可愛い。
だけど、良い事と悪い事はしっかりと教育しているが。そこの所は抜かりはない。
そんな世間知らずのショウだからこそ言える言葉であった。
だが、何の疑いもなく至極当たり前の様に話したショウに、ヒマリはかなりの衝撃を受けると共に
そっか!
そうだよね。
と、ストーンと受け入れる事ができたのだった。
「そんな事よりもね。ヒマちゃんは、よく分からない悩みでミキくんを無視したり隠れたり逃げたりしてたよね?
それで、ミキくんはいっぱい傷ついて毎日泣いてるんだよ?」
「……え?ミキ君が?」
「周りのみんなは人気者のミキくんと仲良くしてるヒマちゃんが羨ましくて、イジワルな事言ったりするかもしれないけど。
だからって、ヒマちゃんがミキくんをキズつけて泣かせていい事じゃないと思うの。」
なんて、ショウに諭されたヒマリは目から鱗。ミキの気持ちも考えないで、自分ばかりが辛いと思ってた自分が恥ずかしくなってしまった。
そんな事もあり、陽毬はミキの事を美貌ごと受け入れる事ができたのだが。
実は、その後数週間後にはショウも陽毬と同じ理由で、桔梗やショウのパパ・ママ達に泣きつく事となる。
フジが宝来家へ突撃してショウに対し容姿やら何やら暴言を吐いた時は、まだ何おかしな事言ってるんだろ…この子。
とっても美人だけど、頭のおかしな子なのかな?可哀想に…程度にしか思ってなかったのだが。
幼稚園に通う事になり、外の世界へ飛び出してから周囲のショウの容姿や出来の悪さ。
“どうして、あんなデブスに桔梗様のような美しい方がくっ付いてるの?”
“きっと、桔梗様はあのブタの親に脅されてるんだ。だから、仕方なくあのブタの側で仕えなきゃならないんだよ。”
“…可哀想な桔梗様…。そして、ド底辺のドブスなブタ。本当に最低最悪!!ドクズなブタなんか消えてしまえ!”
なんて心無い言葉を、園児どころか親御さんや先生方までもがショウに悪意をもって直接言ったり影で悪口を言ったりしていたのだ。
そんな日々を過ごすうちに、ショウは実は周りの人達が言ってる事が真実なのではないかと気付き始めてのコレだった。
桔梗やパパ・ママは、こんなにも狂おしいほど可愛いショウを苦しめた奴らに、どんな地獄を見せてやろうかと怒りの炎をメラメラと燃やしていたタイミングで
良かったのか、悪かったのか
ナイスなタイミングで、ショウのじつの両親が帰って来ていて話を聞いていたのだ。
話を聞いたショウの実の父親は、何故か大爆笑をして
「…は?ショウ、お前まさかとは思うが、自分の事絶世の美少女だとでも勘違いしてたのか?…う、嘘だろ?
お前、自分の顔や体のスタイルを鏡で見た事あるのか?」
なんて、絶句しながら薄笑い
「安心しろ。周りが言うようにお前は、美少女でも何でもない。極々平凡な極めて普通の容姿をしている。
強いて言えば、他の子に比べてやや太ってるからそこでマイナスだな。太ってるってだけで、不細工だって思う奴らも多いからな。」
と、堪えきれない笑いがプスプスと口から漏れ出し、ついには
「嘘だろ、おい!」なんて、腹を抱えて大爆笑しながら、シビアな真実をショウに告げたのであった。
それから暫くの間ショウはあまりのショックに自分にめっきり自信を失い、引きこもると言う、宝来家にとっては大事件にまで発展する訳なのだが。
そこで、ようやくショウは真実を知り少しずつだけど、みんなの大きな助けがありそんな自分と向き合い認める事ができたのだった。
だけど、生まれた時からキキョウに狂おしいほど愛されてるショウは、桔梗からの愛に何の疑いもなく
誰が何と言っても桔梗には自分しかいないし、自分にも桔梗しかいないと信じきっている。絶対的な自信しかない。
だから、何かある度に陽毬から
“やっぱり、ミキ君と自分とでは釣り合ってない。”
“自分なんかと一緒にいるミキ君まで馬鹿にされるくらいなら別れた方がお互いの為にいいのかもしれない。”
などといった類の相談をされるも、ショウの何でそうなっちゃうの?と、自分が桔梗から愛されてる絶対的自信から言える言葉で陽毬を説得して、大きく納得させるのだった。
ショウの言葉に素直に納得できる理由。
それは
ショウには申し訳ないが
この世の全ての美を凝縮してできたような美貌の桔梗。しかも、恐ろしいまでの美貌の他にも、桔梗には不可能なんてないんじゃないかと思うほど様々な分野や万能にこなす超天才。
挙げ句の果てには、物腰柔らかく紳士的で優しいときたもんだ。間違えて漫画やアニメからこの世界に迷い込んだ王子様のような存在。
みんな大人や先生方までもが、桔梗の事を“桔梗様”と呼び、心酔・崇拝までしている。桔梗がその気になれば、全世界を傾国させるのも容易いんじゃないかとも思ってしまう。実際できてしまうだろう。
そんな人物を虜にして狂おしいほどまでに超溺愛され愛されている人こそ、ショウであり
ショウという人間は、どんな人物かと言えば
極々平凡な極めて一般の普通の人である。
だが、ややぽっちゃり気味なので、一般のみなさんがショウの容姿的に評価をつけるなら
平均で下の上良くても中の下といった所だろう。
ややぽっちゃりでなかったら中の中。
運動は陽毬と同じく超運動オンチ。勉強の方も物覚えが悪く、桔梗が付きっきりで勉強を教えてようやく平均点を取れる程度。
おそらく、桔梗が付きっきりで勉強を教えてなかったらテストで平均30点以下しか取れない気がする。…ヒマリのように。
性格も至って普通。
そんなショウだからこそ、失礼な話だが親近感が湧き
同じ超ハイスペック彼氏を持つ、平凡ちょい下の自分達しか分かり合えない事があると恋愛の相談はショウにしかできない…と、いうより友達がショウしかいない。
ミキは彼氏だし、桔梗は優しいがある一定線から大きく分厚い感じ友達とも言いがたい。
強いて言えば、友達の婚約者。…知り合い?かろうじて友達っていえるかな?程度の関係である。
なので、陽毬の友達はショウだけしかいない。…いや、友達というより心と心が通じ合っている心の友。心友といってもいいだろう!と、勝手に思っている。
当のショウも、陽毬の事を親友だと思っているので問題ないだろう。
その事が大きくあり、おかげで陽毬はミキを普通に受け入れる事ができ上手くいっている。
もちろん、周りの嫉妬だらけの批判は…超ハイスペック彼氏を持ったら誰もが受けるだろう事だと思っている。
…まあ、スルーしようにも中々うまくいかず傷付いたり腹立だしい事もあるが、それは恋愛に限らず何にしたって付き物なのだと桔梗に言われた事もある。
周りの嫉妬が酷くて、ショウに悩み相談してショウが答えられずいた時に桔梗が言った言葉だ。
“自分だけが苦しい辛いなんて思ったら負けだと思うな。
誰だってさ。大小あるにせよ、傷付き悩む事がたくさんあるはずだよ?生きてるんだから、どんな事だってあると思う。そこに、どう向き合ってどう動くかは自分次第だけど。”
そこで陽毬は、ハッと気付かされマイナスな気持ちを振り払い、考えを改めた事もしばしばある。
みんなの助けがあってこそ、自分はミキ君と恋人として幸せに過ごせてるんだなと、ひょんな拍子に過去の事を思い出す度に日々感謝している。
異常なまでの美貌を持つ美男・美女だらけなわけ。
その中でも別次元の美貌を持つキキョウは、もはや
【全ての美の集合体】
【美の権化】
の、この世界では美の頂点に君臨する美神的存在だと思う。
その美貌が側にいても霞まない程の美貌を持つ風雷とフジちゃんにもビックリだけど。
そんな、もの凄い美貌だらけの中。
よく宝来家を出入りしてるひーちゃんが目移りしないか心配で気が気じゃないオレだけど。
ひーちゃん曰く
「宝来家にいる皆さまは、美しさが異常でありますな。7割ほどの方々が美形と言われる類なのですからな。」
確かに〜。もちろん自分たちの知る一般的な容姿や、失礼な事言っちゃうけど少々不細工に分類される人達もいるっちゃいるけど
それにしたって、宝来家にいるほとんどが美形だらけなんだよね〜。
「世界中の何処から見つけてくるのか…。厳選に厳選を重ねて選ばれた容姿だけで、この家に雇われたのかと疑いたくなるレベルですな。」
…ハハ…
言われてみれば、そう思いたくなっちゃうよね〜
だけど、残念。
世界中じゃなくて、“この世界全て”の中から厳選に厳選された何かしらの天才・超絶秀才さん達の集まりなんだよね〜。
「はじめて宝来家に遊びに来た時は、皆さまのあまりの美貌に腰を抜かして現実を受け止めきれませんでしたからな。
長く宝来家に遊びに来ていて慣れたといっても、まだ少し緊張してしまいますな。」
オレの場合、生まれた時からいるから見慣れて当たり前の光景だけど。
宝来家で生まれ育ってなきゃ、ひーちゃんみたいな反応なっちゃうの分かる気がする〜。
「まー、“この家は特別”だからねー。
それは置いといてさ〜。
こんな、とんでもない美形揃いの家来て、美の頂点って言っても過言じゃないキキョウやフウライも見ちゃってる訳じゃん。ついでに、宝来家じゃないけどフジちゃんも。」
「そうですな。この家の家主様は、どの様な方かは存じ上げないところをみると…。とんでもない面食いであり、名は存じ上げないので上流階級の人間ではない。」
…う〜ん…
ひーちゃん、ここの家主がショウちゃんの実のお父さんだって事知らないから、色々言えちゃうよね〜…ハハ…
だけど、家主はもの凄い人でとんでもない面食いな事は大正解!
……ショウちゃんは知らないし、みんなに口止めされてるけど。
ショウちゃんの実のお父さんは、絶世の美女か極上の美女が大好きで
世界中のあちこちに、愛人や家庭まで持ってるような人だからさ〜。
そんな旦那を持つ、ショウちゃんの実のお母さんの事をみんな心配してるんだよね〜。
その事実を知った時
けっこう、複雑な家族って少なくないかもって衝撃だったなぁ。
絶対、ショウちゃん知らない方がいいやつ。
だって、少なからずショウちゃんの実のお父さんは一人娘だって言い張ってるショウちゃんをチョー不器用だけど、超絶溺愛してるから。
そんな実のお父さんの事もショウちゃんは大好きで大切に思ってるから。知らない方が幸せって事あるよね。
嘘は良くないけど、時には優しい嘘が必要な事だってある。
…ただ、奥さんの立場で考えると…ひーちゃんに、ショウちゃんの実のお父さんみたいな事されたら…
関係持った奴らや他の家庭の奴らを皆殺しにして、自分の夫は絶対の絶対に許せない気持ちになっちゃうかもー!
考えてたら胸糞悪くて、最低最悪な気持ちになってきちゃったからこの話は考えないようにしよーっと。
何かのキッカケで思い出して胸糞になっちゃう事あるけど。それは、この家にいる殆どの人達も同じみたい。
…モヤモヤ、ムカムカ!
「けれども誰も知らない隠れた世界一のお金持ちであり、そのお金に物を言わせて世界中の極上の美人さんばかり集めるけしからん奴…おっとっと、ヘンタィ…いやはや。口に出してはいけない気がしますな。
きっと、この家の家主は、ショウちゃんの家族の雇い主か親戚でしょうからな。」
と、これ以上家主の妄想はやめといた方がいいと考えた陽毬。
「…しかしながら、外から見る外観と3つの門を通って入ると全然違う景色になっていて毎回ながら、不思議な家と驚きますぞ!
外観や一番目の門は至って普通の豪邸ですが…二番目の門から少し異色になり、三番目の門は異常さを感じますな。
そこを抜けると、この世のモノとは思えない異世界にでも迷い込んだ気持ちになる景色で夢でも見てるかのように思いますぞ。」
…あ〜、それは大当たりぃ〜。
実は、宝来家の二番目の門は異空間を通る通路。三番目の門は別世界への入り口。
なんだよねぇ〜。
だから三番目の門から先は、宝来家全体が別世界だって事。
ビックリだよね!
「こんな事言ってもキリがないでありますが、ショウちゃんの家はどうなってるのか不思議な家ですな。
景色や建物だけでも異世界なのに、ショウちゃんの家にいる面々もほとんどが絶世と言っても過言でない美形ばかり!
ですが、ショウちゃん自体全然気にしてないので、そこはあんまり触れないようにしてますがな?」
そうだよね。普通の人からすると、宝来家は異質だよねー。
フジちゃんも、ここに突撃してくる度に宝来家へのたくさんの疑問を聞いてくるんだもん。それをかわすのが大変なんだよね。
それに普通の人がこの家に訪問してくる時は、みんなそれぞれ“普通の人間に見える魔具”を装備してるって知ったら
この家には、色んな種族がいて色んな姿形してる(ほぼ人間のような姿形をしてるけど。何処か違う部分がある)って知ったら
ひーちゃん、ビックリして大興奮しちゃうかもー。ひーちゃん、そういうの大好きだから。(漫画やアニメ、ゲーム)
でも、現実にそんな姿見たら反応や考え方も違ってくるのかな?
よく、何事でも
現実と理想は違う
って、言われてるからさ。
ひーちゃんの場合、どーなんだろ?
それは、そうと…
「ねー。ひーちゃんさあ。
この家にくれば、どこを見渡しても美形だらけ。それに桔梗達に比べると、…オレなんて霞んで見えるだろうし…。…ひーちゃん、それでもオレの事好きでいてくれるの?」
と、ミキは自分の不安を打ち明けた。
だけど、表向きは軽い調子でヘラヘラと言っているので、大概の人達には本気で悩んでるなんて思われず軽く流されてしまう話であろう。
だが、ヒマリは
「…何をバカな事を言っておられるにですか!?そっ、それは、こっちのセリフですぞ!!ミキ君は、自分の事を過小評価し過ぎであります。
まず、この家自体が異常という事も含めましてな?そもそも、この家のみなさまの美形レベルが異常なのでござるよ!
その中でも、ミキ君はトップクラスにイケメンな事を知っていてそんな事を言っておるのですかな?」
…まあ〜、逆行前の自分が美形だとは思えないくらいには、今の自分の容姿は優れてるとは思うけど。
…この家に住んでて、桔梗や風雷って規格外な美貌を目の当たりにするとね〜。
自分の容姿って、ちょいイケメンなのかなぁ〜?程度にしか、思えなくなっちゃうよね。
「このワタクシめを見て、ミキ君はそんなアホな話をしてるのですか?」
と、言う陽毬。だから
「…うーん?」
隣に座る陽毬をジッと全体見てから顔を見るが
「…え〜?ひーちゃん、めちゃくちゃかわいいじゃーん。ひーちゃんの良いとこも悪いとこも全部引っくるめて大好きぃ〜!」
何処からどう見ても、ミキの目からは陽毬は何処に誰よりも魅力的で可愛く見える。
可愛くて、思わずぎゅーっと3桁超えのヒマリの出来立てホヤホヤの柔らか〜な鏡餅ボディーを抱き締めて
そのもちもち、やわやわ食感の気持ち良さに夢見心地に癒されていた。
「…せっしゃのどこをどう見て可愛いなど言えるのか謎ですが…」
「何言ってるのぉ〜?ひーちゃんは、誰がなんと言おうとオレの中じゃ世界一、ううん!宇宙一可愛いよ?
何が謎なのか、そこオレにとって謎だしぃ〜」
ひーちゃんの体、もちもちやわやわで気持ちい〜。色んな所にチュッチュしたいな〜。
でも、そんな事したら我慢できなくて、ひーちゃん襲っちゃいそうだから我慢、我慢!
「…そこですぞ?私もミキ君の事が好きになって、ミキ君を知る度に夢中になってまする。
いくら、ミキ君よりとんでもないイケメンがいようと、私の中ではミキ君が誰よりも一番カッコいい!これ、大事!!
まず、ワイルドと綺麗を掛け合わせチャラさもプラスされた容姿!なのに…ーーー」
と、ミキの事がいかに好きか、ミキがどれだけ魅力的なのかというマシンガントークが始まった。
これが始まるとヒマリのお口は止まらない。だけど、これを聞いてミキは安心して落ち着く事ができる。
ヒマリに好かれてる自信が持てるから大好きな時間の一つである。
…喧嘩してる時に出る、陽毬のマシンガントークは口負けしちゃうから嫌だけど。
[陽毬も陽毬で幼稚園の頃。]
ミキの圧倒的見た目の良さと、明るく元気で太陽のようなミキはみんなの憧れの的。そんな相手に、陽毬は好き好き攻撃を受け一発で落ちた訳だが。
それから、夢みたいに浮かれた日々を過ごしだんだんと落ち着き始め、周りが見え始めた時からだった。
誰かに言われてしまったのか。誰かのヒソヒソ話が聞こえてしまったのか。
ある日を境に、急に
ミキと自分は天と地ほど釣り合ってない!
全くもって釣り合ってないのに、どうして自分なんかを好きだっていんだろう?
自分の事を揶揄って遊んでいるのだろうかと、大きく悩みミキを避けるようになってしまったのである。
その時の、ミキのショックは計り知れない。
そして、陽毬は大事な話があるとショウと二人きりになり、ショウにその悩みを打ち明け泣いていた。
なんで、その事をミキが知ってるかって?それは、もちろんドアに耳を当て二人の話を盗み聞きしたからだ。
桔梗は自分まで追い出された事に、ムカつきムスッとし腕組み私しながら、壁に寄り掛かりやはり二人の話を盗み聞きしてる。
……怖っ!!
そこで、聞こえたのは
「え?どうして悩む事があるの?
ヒマちゃんはミキくんの事が好きで、ミキくんもヒマの事好きなんだよね?
それ以上に何があるの?ヒマちゃんとミキくんが恋人な事に、どうしてみんなから認めてもらう必要あるの?」
なんて、ショウは逆に驚いていた。
この頃のショウは
宝来家の異常さの中で普通に暮らしていた。そして何より、みんなから可愛いお姫様の様に超よ花よと育てられた。
だから、もの凄い勘違いをしていたのだ。
自分は誰よりも可愛くて美しい。愛されて当然のみんなのお姫様みたいな存在なのだと。
つまりは、桔梗さえも超える美人だと信じて疑わなかったのである。
だけど、そんなショウの勘違いも含めて可愛いと思ってる馬鹿達は、その事実を一切教える事もなく肯定していたのだ。
だって、容姿はイマイチでも自分達にとっては唯一無二の可愛くて尊いのだから。何をやっても可愛い。
だけど、良い事と悪い事はしっかりと教育しているが。そこの所は抜かりはない。
そんな世間知らずのショウだからこそ言える言葉であった。
だが、何の疑いもなく至極当たり前の様に話したショウに、ヒマリはかなりの衝撃を受けると共に
そっか!
そうだよね。
と、ストーンと受け入れる事ができたのだった。
「そんな事よりもね。ヒマちゃんは、よく分からない悩みでミキくんを無視したり隠れたり逃げたりしてたよね?
それで、ミキくんはいっぱい傷ついて毎日泣いてるんだよ?」
「……え?ミキ君が?」
「周りのみんなは人気者のミキくんと仲良くしてるヒマちゃんが羨ましくて、イジワルな事言ったりするかもしれないけど。
だからって、ヒマちゃんがミキくんをキズつけて泣かせていい事じゃないと思うの。」
なんて、ショウに諭されたヒマリは目から鱗。ミキの気持ちも考えないで、自分ばかりが辛いと思ってた自分が恥ずかしくなってしまった。
そんな事もあり、陽毬はミキの事を美貌ごと受け入れる事ができたのだが。
実は、その後数週間後にはショウも陽毬と同じ理由で、桔梗やショウのパパ・ママ達に泣きつく事となる。
フジが宝来家へ突撃してショウに対し容姿やら何やら暴言を吐いた時は、まだ何おかしな事言ってるんだろ…この子。
とっても美人だけど、頭のおかしな子なのかな?可哀想に…程度にしか思ってなかったのだが。
幼稚園に通う事になり、外の世界へ飛び出してから周囲のショウの容姿や出来の悪さ。
“どうして、あんなデブスに桔梗様のような美しい方がくっ付いてるの?”
“きっと、桔梗様はあのブタの親に脅されてるんだ。だから、仕方なくあのブタの側で仕えなきゃならないんだよ。”
“…可哀想な桔梗様…。そして、ド底辺のドブスなブタ。本当に最低最悪!!ドクズなブタなんか消えてしまえ!”
なんて心無い言葉を、園児どころか親御さんや先生方までもがショウに悪意をもって直接言ったり影で悪口を言ったりしていたのだ。
そんな日々を過ごすうちに、ショウは実は周りの人達が言ってる事が真実なのではないかと気付き始めてのコレだった。
桔梗やパパ・ママは、こんなにも狂おしいほど可愛いショウを苦しめた奴らに、どんな地獄を見せてやろうかと怒りの炎をメラメラと燃やしていたタイミングで
良かったのか、悪かったのか
ナイスなタイミングで、ショウのじつの両親が帰って来ていて話を聞いていたのだ。
話を聞いたショウの実の父親は、何故か大爆笑をして
「…は?ショウ、お前まさかとは思うが、自分の事絶世の美少女だとでも勘違いしてたのか?…う、嘘だろ?
お前、自分の顔や体のスタイルを鏡で見た事あるのか?」
なんて、絶句しながら薄笑い
「安心しろ。周りが言うようにお前は、美少女でも何でもない。極々平凡な極めて普通の容姿をしている。
強いて言えば、他の子に比べてやや太ってるからそこでマイナスだな。太ってるってだけで、不細工だって思う奴らも多いからな。」
と、堪えきれない笑いがプスプスと口から漏れ出し、ついには
「嘘だろ、おい!」なんて、腹を抱えて大爆笑しながら、シビアな真実をショウに告げたのであった。
それから暫くの間ショウはあまりのショックに自分にめっきり自信を失い、引きこもると言う、宝来家にとっては大事件にまで発展する訳なのだが。
そこで、ようやくショウは真実を知り少しずつだけど、みんなの大きな助けがありそんな自分と向き合い認める事ができたのだった。
だけど、生まれた時からキキョウに狂おしいほど愛されてるショウは、桔梗からの愛に何の疑いもなく
誰が何と言っても桔梗には自分しかいないし、自分にも桔梗しかいないと信じきっている。絶対的な自信しかない。
だから、何かある度に陽毬から
“やっぱり、ミキ君と自分とでは釣り合ってない。”
“自分なんかと一緒にいるミキ君まで馬鹿にされるくらいなら別れた方がお互いの為にいいのかもしれない。”
などといった類の相談をされるも、ショウの何でそうなっちゃうの?と、自分が桔梗から愛されてる絶対的自信から言える言葉で陽毬を説得して、大きく納得させるのだった。
ショウの言葉に素直に納得できる理由。
それは
ショウには申し訳ないが
この世の全ての美を凝縮してできたような美貌の桔梗。しかも、恐ろしいまでの美貌の他にも、桔梗には不可能なんてないんじゃないかと思うほど様々な分野や万能にこなす超天才。
挙げ句の果てには、物腰柔らかく紳士的で優しいときたもんだ。間違えて漫画やアニメからこの世界に迷い込んだ王子様のような存在。
みんな大人や先生方までもが、桔梗の事を“桔梗様”と呼び、心酔・崇拝までしている。桔梗がその気になれば、全世界を傾国させるのも容易いんじゃないかとも思ってしまう。実際できてしまうだろう。
そんな人物を虜にして狂おしいほどまでに超溺愛され愛されている人こそ、ショウであり
ショウという人間は、どんな人物かと言えば
極々平凡な極めて一般の普通の人である。
だが、ややぽっちゃり気味なので、一般のみなさんがショウの容姿的に評価をつけるなら
平均で下の上良くても中の下といった所だろう。
ややぽっちゃりでなかったら中の中。
運動は陽毬と同じく超運動オンチ。勉強の方も物覚えが悪く、桔梗が付きっきりで勉強を教えてようやく平均点を取れる程度。
おそらく、桔梗が付きっきりで勉強を教えてなかったらテストで平均30点以下しか取れない気がする。…ヒマリのように。
性格も至って普通。
そんなショウだからこそ、失礼な話だが親近感が湧き
同じ超ハイスペック彼氏を持つ、平凡ちょい下の自分達しか分かり合えない事があると恋愛の相談はショウにしかできない…と、いうより友達がショウしかいない。
ミキは彼氏だし、桔梗は優しいがある一定線から大きく分厚い感じ友達とも言いがたい。
強いて言えば、友達の婚約者。…知り合い?かろうじて友達っていえるかな?程度の関係である。
なので、陽毬の友達はショウだけしかいない。…いや、友達というより心と心が通じ合っている心の友。心友といってもいいだろう!と、勝手に思っている。
当のショウも、陽毬の事を親友だと思っているので問題ないだろう。
その事が大きくあり、おかげで陽毬はミキを普通に受け入れる事ができ上手くいっている。
もちろん、周りの嫉妬だらけの批判は…超ハイスペック彼氏を持ったら誰もが受けるだろう事だと思っている。
…まあ、スルーしようにも中々うまくいかず傷付いたり腹立だしい事もあるが、それは恋愛に限らず何にしたって付き物なのだと桔梗に言われた事もある。
周りの嫉妬が酷くて、ショウに悩み相談してショウが答えられずいた時に桔梗が言った言葉だ。
“自分だけが苦しい辛いなんて思ったら負けだと思うな。
誰だってさ。大小あるにせよ、傷付き悩む事がたくさんあるはずだよ?生きてるんだから、どんな事だってあると思う。そこに、どう向き合ってどう動くかは自分次第だけど。”
そこで陽毬は、ハッと気付かされマイナスな気持ちを振り払い、考えを改めた事もしばしばある。
みんなの助けがあってこそ、自分はミキ君と恋人として幸せに過ごせてるんだなと、ひょんな拍子に過去の事を思い出す度に日々感謝している。