甘く痺れる恋情~華麗なる御曹司は愛しい運命をもう二度と手放さない~
「申し訳ありませんが、私はどうしても真白を東京に連れて帰りたい。ですが、あなたにご迷惑をおかけするのは事実ですし、昨日申し上げた通り真白が稼ぐはずだった一年分の金額を早急に用意します」
「勘違いしないでちょうだい」
微笑んだママが、きっぱりと言い切った。
「ユキちゃんは物じゃないのよ。遊女でもあるまいし、お金を積まれて『はいどうぞ』なんて言うわけがないでしょう。それに、あなたの勝手でユキちゃんを辞めさせるのだとしても、まだお尻の青いあなたに恵んでもらうほどうちは困ってないわ」
旺志さんの提案を突っ撥ねた蓉子ママに、彼は一瞬ためらったように見えた。
「ユキちゃん、お客さんには上手く言っておくから、うちのことはなにも気にしなくていいわ。それよりも、ちゃんと食べなさい。もうおにぎりは作ってあげられないけど、私はあなたを娘のように思ってたから元気でいてね」
優しい笑顔を向けられて、鼻の奥がツンと痛む。
自分の都合で迷惑をかけた私にも、これまでと変わらず愛情を与えてくれる。そんなママ以上に素敵な女性を、私は知らない。
「お世話になりました。恩を仇で返すような形になってしまい、申し訳ありません。今まで本当にありがとうございました」
蓉子ママは私の肩を優しく撫でると、店先まで見送ってくれた。
「ユキちゃん。大事なものがあるなら、それを守る方法を考えなさい。今度はひとりじゃなくて、彼とふたりで」
そして最後に、ママは私にだけそう耳打ちをし、優しく微笑んでくれた。
「勘違いしないでちょうだい」
微笑んだママが、きっぱりと言い切った。
「ユキちゃんは物じゃないのよ。遊女でもあるまいし、お金を積まれて『はいどうぞ』なんて言うわけがないでしょう。それに、あなたの勝手でユキちゃんを辞めさせるのだとしても、まだお尻の青いあなたに恵んでもらうほどうちは困ってないわ」
旺志さんの提案を突っ撥ねた蓉子ママに、彼は一瞬ためらったように見えた。
「ユキちゃん、お客さんには上手く言っておくから、うちのことはなにも気にしなくていいわ。それよりも、ちゃんと食べなさい。もうおにぎりは作ってあげられないけど、私はあなたを娘のように思ってたから元気でいてね」
優しい笑顔を向けられて、鼻の奥がツンと痛む。
自分の都合で迷惑をかけた私にも、これまでと変わらず愛情を与えてくれる。そんなママ以上に素敵な女性を、私は知らない。
「お世話になりました。恩を仇で返すような形になってしまい、申し訳ありません。今まで本当にありがとうございました」
蓉子ママは私の肩を優しく撫でると、店先まで見送ってくれた。
「ユキちゃん。大事なものがあるなら、それを守る方法を考えなさい。今度はひとりじゃなくて、彼とふたりで」
そして最後に、ママは私にだけそう耳打ちをし、優しく微笑んでくれた。