晴れない空の恋心

莉里。

次の日の朝は冷めた気持ちをさえぎるように、太陽が私に強く当たっていた。

「おはよっ!今日暑いね。」

振り返ると、未那だ。

「未那、おはよう。暑いね。」

「莉里(りり)ちゃん元気?」

「うん、すごく元気。」

莉里は私の妹で、私みたいな天気の少女ではない。普通の女の子だ。

私より華やかで、優しくて、頼りがいがあって、唯一信頼できる、たった1人の妹。

莉里は未那とも仲がいい。私の3つ下の莉里。

そんな莉里は私が天気の少女だと知らない。
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