世界で一番好きな人
ずっと千瑛と話せればいいのに、あっという間に教室についてしまう。



…あ、しまった!せっかく二人きりだったんだから、さりげなく今日回る人いるのか聞けばよかった…。



「茉莉花」



フルーツの箱を渡しに行っていたはずの千瑛がこっちに戻ってきて、顔を近づけてきた。



「昨日回れなかったから、今日は一緒に回ろうな」



それだけ言うと、私の頭をポンポンと二回叩き千瑛は行ってしまった。



「あ、茉莉花戻ってきて…って、顔赤いけど大丈夫?」



…ずるい、あの男は!





「茉莉花、知ってる?後夜祭のジンクス」
< 10 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop